こんにちは、おさしみちゃんです。
わたしは今、フリーランスのイラストレーターと制作系のアルバイトで暮らしていますが、その前は恫喝やサービス残業、休日出勤などが当たり前のいわゆるブラック企業社員でした。
今回はブラック企業社員だったおさしみちゃんが、会社を退職してフリーランスイラストレーターになるまでの経緯を【退職編】【転職編】に分けてお話します。
もくじ
おさしみちゃんとは
京都の某私立芸術大学を卒業。ちなみに専攻はマンガ。
とある企業に新卒入社、クリエイティブ職に就くもとんだブラック企業だったため、新卒2年目でクリエイティブ職に限らず営業やマーケティング、WEBサイト・SNSの運用管理、広告担当なども兼任。その後、病んで退職。
社会に絶望し己しか信じられなくなったため、転職せずフリーランスイラストレーターとして活動を開始。現在は紆余曲折ありなぜかライターも兼業。
闇すぎ!ブラック企業クリエイター
おさしみちゃんが働いていたのは、とある一般企業のクリエイティブ部門でした。
名前やCMを見たことがある人も多いような、そこそこの企業です。
新卒で名の知れた企業のクリエイティブ職に内定が決まったわたしは当然浮かれていて、その会社の評判を調べよう、などとはひとつも思わなかったのです。
蓋を開けてみたらそこは地獄でした。
- 高齢の社長による時代錯誤で自己中心的なワンマン経営。
- どんなにセンス良くデザインされた制作物も、社長の修正指示で全て台無しに。
- 印刷所に入稿したあとに社長から追加で修正指示を出され、印刷所に頭を下げる。
- 昨日と今日で別人みたいに違うことを言うので、それまでの制作は水の泡。
- 社長の虫の居所が悪いと理不尽に怒鳴られ、時には全社員の前で恫喝されたことも。
- 残業申請しないと残業代がもらえないのに、理由が不十分として申請が通らない。
- 勤務時間外(休日含む)にも関わらず連絡が来て、すぐに返事をしないと拗ねたフリをして脅迫してくる。
とにかく社長を教祖とした宗教のような会社で、わたしの憧れたクリエイティブのお仕事はそこにはありませんでした。
そんなこんなで人の出入りが激しい会社だったため人手不足が深刻で、わたしはクリエイティブに加えWebやSNS、営業にマーケティングなど、およそひとりでやるには多すぎる業務量を背負うことになります。(※社会人2年目)
半年で5人から業務引き継ぎされたんよ。1人で…5人分…ってコト…!?
転職を意識したキッカケ
先に限界を迎えたのは身体の方でした。
蕁麻疹が出たのですが、この時わたしは完全におかしくなっており、前日の晩に食べたコンビニの鯖のおにぎりが原因ではないかと信じてやまなかったのです。
(蕁麻疹発症の原因として、青魚がよくあげられます。)
もちろんそんなわけはなく原因はストレスだったのですが、わたしは蕁麻疹が出たことよりも【蕁麻疹が出るレベルのストレスに気付けないほど麻痺している自分】が怖くなり、転職を意識し始めました。
ちなみに大学の先生に「詳しく聞かんでも、お前が蕁麻疹出したってだけでヤバイことは十分伝わる」と言われたくらい、おさしみちゃんは豪胆な女です。
転職する勇気と自信がない
とは言え転職しようにも、どうにも不安が付き纏います。
1人で5人分の業務を負うわたしが辞めてしまったら、引き継がれた次の人がまたわたしと同じ思いをするかもしれない。
励まし合っていた同期を残して去るのも心配だし心苦しい。
やりかけの業務や担当している企画はどうなってしまうのか。
同僚に退職することを打ち明けづらい。
それに、この会社で学んだのは社内ルールばかり。
社会で通用するスキルを学べたとは言い難く、また万が一転職に成功したって行き先がまともな会社かどうかは正直博打です。
新卒入社で大ハズレを引いたわたしは、もう社会も他人も信じることができませんでした。
でも、ここで動かなかったら一生この会社に……
忙しすぎて学生時代の友達に連絡を取ることもできず、土日は体力回復に努めるのが精一杯、大好きなお絵描きすらままならなくてSNSの更新は数ヶ月前が最後…本当にそれでいいの?
よくない!!!
自分の人生なのに、他人の心配しすぎじゃない?
新天地がどんなところになるかはわからないけど、今すでに底辺なんだからこれ以上下がることはないでしょ!
そう気付いてから一切迷うことはなくなりました。
家賃を下げるため2ヶ月で引っ越しし、同期に一緒に辞めることを説得し、腰の重い転職活動をやり遂げるため自分を追い詰める決心をしました。
「転職活動の前に退職する!」
我ながら急に思い切りが良すぎる。都内一人暮らしぞ?
サクッと退職!できたらよかった
「辞めないでほしいんだけど…」と引き止めながらも、勤務内容や勤怠の改善には乗り出してくれない上司に鉄の心でお断りし、何とか退職の意思を伝えることに成功。
…と思いきや、翌日事件が起こります。
なんと、同チームの先輩ふたりが急に休職発表!
先越された〜〜〜!
その一言に尽きました。
休職か。その手があったか。
そしたらフェードアウトできたのにな。
急に主戦力の先輩がふたりも消え、さらなる人手不足に陥ったチームがわたしを簡単に辞めさせるはずがありません。
民法では一応【2週間前に会社に対して退職の申し出をすれば自由に辞められる】と定義されていますが、上司には「あと4ヶ月待ってくれ」と言われてしまいます。
しかし、その時点でのチームの状況やわたしの業務量を顧みると、頷かざるを得ませんでした。
ケツが決まっただけでも救いだと思ってしまった(麻痺ポイント)んだけど、冷静に考えると4ヶ月って1年の3分の1…
奇跡が起こってドンデン返し退職
その後発熱してしまい、会社を休んで家で仕事をしていた時のこと。
急に全社員招集のリモート会議のスケジュールが組まれました。
ただごとではない雰囲気ですが、もう何でもござれになっているわたしは、同期と「会社畳むんかな〜?」などとLINEし笑っていました。
そのまさかです。
実際、会社を畳んだわけではないのですが、メンヘラ社長が急に「もうやっていける自信がない、経営者がこんなんじゃ従業員も不安だろう、希望退職を募る」と言い始めたのです。
大チャンスすぎて草!
社長の真意としては恐らく「そうは言ってもみんな俺のこと好きだからそんなに辞めないでくれるよね?」だったのですが、こんなチャンスを逃すはずありません。
結果的に従業員のおよそ半分が退職する事態となり、わたしもどさくさに紛れ無事に退職することができたのです!
本来この会社を辞める際は社長に直接退職希望を申告し、場合によっては辞めるまでの期間社長にいびられるのが常でしたが、退職者が多すぎて社長への申告制度がなくなったのが何よりラッキーでした。
今思い出してもさすがに祭りだわ。
次回【転職編】
次回『ブラック企業の社畜クリエイターがフリーランスイラストレーターに転職した【転職編】』ではタイトルの通り、退職に成功したおさしみちゃんが紆余曲折あってフリーランスイラストレーターに挑戦するお話です。
それまでフリーランスイラストレーターになるなんて一切考えたことがなかったおさしみちゃんは、どのようにしてフリーランスイラストレーターになったのか…!?
ぜひお楽しみに!!!
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